丹野智文さん、三鷹でピアサポート-8

場所:のぞみメモリークリニック
前回と同様に、待合室のテレビの前の一角を使って行った。テーブルを2脚合わせて使用。丹野さんは入り口の方向を向く。丹野さんの前に本人、横に家族がすわる
時間:2024年4月3日(水)9:30 〜 15:30まで
参加者:当事者5人 ・ 家族3人
サポーター:丹野智文さん obs:本多智子・寺尾康子

丹野さんのお話から一部

楽な仕事に変えてもらいましたよ。エンジニアの仕事から事務ですよ。(本人)

元気に働いたらみんなの希望になるからさ。俺は、障害者として初めて働いてるんです。俺がいたら、乳がんだった人も白血病の人も(会社に)戻ってきたんだよね。自分の会社は障害を持っても働けるいい会社なんだ(思えるようになる)認められてるから自分に自信を持っていいですよ。(いることで)会社の風通しがよくなりますよ。助けてよ!って明るく言わないと。暗いと心配するんですよね。いいノートは新人にもいいことになる。役割は大きいですよ(笑)

働き続けることで会社の中が変わるんですよ。今までは、認知症の話は全然出なかったけど、はっきりと言ったことで、みんなも認知症の介護がのために有給を取るとか隠さないでいい会社になる。明るく仕事をしていることで変わる。決して会社のお荷物になったとは思わないでください。

障害者手帳を取れば障害の人の採用は会社のメリットになる。社員の数%採用すると国から会社に補助が出ることを、伝えた。また、手帳も自立支援も2年に1回の更新が必要、忘れないようにしなくては。障害者手帳をもらうことのメリット(映画の半額や使いツリーの半額、同行者も半額になるなどを話す。仙台ではバスと電車が無料なので、安心して間違えることができる。などをAさんに伝えた。

これから先が不安で・・・(本人)

あまり先のことを考えてもしょうがないから。忘れることに関して卑屈にならなくていいよ。昨日の夜何食べたって聞かないで、今日何食べる?って聞いてね。ワクワクするでしょ。今日何楽しいことやろうかなって。
俺も忘れることいっぱいあるよ。子供の顔かどうか、正解がない。でも子供が覚えててくれるからいいよ。最初の頃は、毎晩泣いてた。悲しく泣くというより、涙が出たよ。多分記憶はおばあちゃんのほうがいいよ、俺の方が記憶が悪いけど、どうでもいいさ。
助けてねって言えばいいよ。助けてもらうことは悪いことじゃない。でも、できることはやった方がいいね。家族は先回りしないでね。

どこまでやってあげたらいいのか、わからない。(家族)

本人に聞いてみればいいさ。助けてもらいたいときだけ言ってもらうとか。(一人でやると)時間もかかる。でもいいさ。自分で失敗して自分で責任持つ。失敗していいんじゃない?少し怪我しても大丈夫。でも死ぬようなことはダメだよ。不安との戦いなんですよ。自信がなくなって。余計な不安がある。俺も自分で弱い自分を作り上げてしまっていた時もあったよ。とにかくやりたい気持ちが出てくるようにして。

不安なのは、仕事のミスをしてないんだけど、ミスするんじゃないかと思って。(本人)

周りに、(私に)おかしなことがあったら言ってねと言っておくとか。私も明日会う時、忘れてたらごめんねと先に言っておきます。不安をなくすことはできないですが、軽くすることはできます。(不安は)家族には言えない、それ以外の人に話して一緒に考える。私も妻には言えないですよ。でも私には助けてと言える仲間がいます。

地域認知症サポートブリッジでは、認知症の人のピアサポート活動を応援しています。